推進の歩み

 昭和50年より、”土に潜れば50年”の合言葉のもと推進工事に力をいれてまいりました。その当時は刃口推進しか普及しておらず、人力掘削で推進するのが一般的で推進路線には薬液注入を行い、地盤改良を施してからの掘削施工でした。
 我社は、いち早く小口径の推進技術に着目し、昭和55年にはオーケーモール工法を考案して協会の会長を務め、全国にオーケーモール工法を普及させてまいりました。これが推進歴史の始まりであり、40年後の現在に至っております。

推進延長100kmを達成できたのも皆様のおかげと深く感謝いたします。

1,昭和50年から10年間のあゆみ

 昭和51年 福島市五月町の刃口推進を栄進土木・多田建設共同企業体として施工したのが推進工事の第一歩となりました。
 昭和54年 県中流域下水道φ2400mm泥水工法で施工したのが機械推進の始まりで、その頃の推進は技術的にかなり難しく礫対応のため、後続台車に多くの設備を設置しての推進でした。

  • 昭和54年
    県中流域下水φ2400mm泥水工法
  • 当時の管内設備は、こんなに長い設備だった

  • 昭和55年
    我社でオーケーモールの前身ガイドウォーム工法を開発

  • 当時は約13の推進工法あったが、測量修正できたのは少数だった

  • 初期の頃は鋼管推進後、B型HPと置き換えする工法も施工した
  • 昭和55年
    オーケーモール推進機TH150D 1号機
  • 昭和56年
    オーケーモール協会発足(全国会員7社)

2,昭和60年から10年間のあゆみ

 昭和60年に当時の建設省より「オーガー掘削鋼管推進工法」として積算基準が発表された。また、御殿場のかご坂トンネルパイプルーフ工事を施工しました。
 昭和61年には日本下水道管渠推進技術協会に入会し、現在でもその職責を果たしております。平成元年にはオーケーモール推進機6号機を購入、鋼管推進工法の最盛期を迎えました。

  • 昭和61年
    オーケーモール推進機4号機購入
  • 昭和63年
    福島駅前にて下水道展を開く
  • 昭和63年
    県北流域下水道φ1500mm泥水機
  • 昭和63年
    泥水推進工法のプラント設備状況

 平成2年、推進工事は長距離推進を求められるようになり、小口径泥水式推進工法を取り入れました。オーケーモール工法に於いてもヒューム管の拡孔置換工法を開発いたしました。 そして時代の要求に沿って平成4年塩ビライナー推進工法の導入、平成6年スピーダー工法、平成7年にはベビーモール鋼管小型推進工法も導入してまいりました。

  • 平成2年
    オーケーモール拡孔機開発実証実験
  • 平成2年
    拡孔機実証実験で議論する関係者
  • 平成2年
    アンクルモールシステム導入
  • 平成2年
    荒川工場で安全祈願を行った関係者
  • 平成2年
    栃木県藤岡町φ1000mmカーブ推進
  • 平成2年
    初めてカーブ推進を直接施工した現場
  • 平成4年
    保原幹線 流域下水道整備工事受注
  • アンクルモール工法φ600mmでの施工状況

3,平成8年から10年間のあゆみ

 平成8年には岩盤玉石推進工法のドリルモールシステム研究会の初代会長に多田社長が就任、もっとも難しいとされている岩盤推進も可能となりました。
平成13年度にはHDD(簡易推進)工法であるテラジェット推進工法及びアーバンノーディック推進工法を導入し、農業集落排水のポリエチレン管や水道、ケーブルの浅埋設推進に威力を発揮しています。

☆平成16年にはおかげさまで創立55周年を向かえることが出来ました。

  • 平成8年
    岩盤対応ドリルモールシステム導入
  • 平成13年
    HDD推進機 テラジェット工法導入
  • 平成11年
    ドリルモール工法発表会
    飯坂
  • 平成11年
    ドリルモール発表会で挨拶する多田社長
  • 平成14年
    パイプルーフ工法施工
    福島市渡利
  • 平成14年
    φ400mmパイプルーフ架台設備状況
  • 平成15年
    右岸幹線毘沙門工区 φ1650mm
  • 平成16年
    合戸トンネル パイプルーフ工事 φ500mm
  • 平成16年
    ガス・水道管用たけのこモール導入
  • 極小口径管たけのこモール工事 施工状況
  • 平成17年
    石巻雨水 パイプルーフφ600mm
  • 平成17年
    石巻雨水 BOX推進 3.3m*3.0m
  • 平成18年
    県北流域 毘沙門工区φ1650mm
  • 平成18年
    北海道斜里町 HDD推進 テラジェット

4,平成18年~ 今後の取り組み

推進施工延長100km達成記念祝賀会
 退職された諸先輩の方々をお迎えして、 ささやかではありますが、100Km達成記念祝賀会を開催いたしました。 懐かしい顔ぶれに皆感動しながら当時の苦労話や笑い話に花を咲かせていました。
今回の偉業達成で下水道部一同、またいちだんと結束して推進してまいります。

  • 平成18年
    100Km達成記念
    祝賀会 飯坂温泉
  • 懐かしい諸先輩との語らいにひとしおの思いです
マイクロサンプリング調査
 これは、埋設位置が不確定な地下埋設の探査、従来の地質調査ボーリングでは困難な玉石等の試料採取など、建設工事に関わる条件明示を確実にし、 トラブルを未然に防ぐ事前調査の方法で、埋戻しや舗装復旧までをシステム化した安全でコンパクトな設備の調査方法です。

  • 流域下水のシールド位置探査状況 福島市
  • 玉石採取及びシールド管の位置測定状況
改築推進工法
 近年、古くに施工した下水道管の老朽化、または地震災害等による既設管の破損が問題になっており、我社においてもオーケーモールPCR改築推進工法にいち早く取り組み開発しているところです。 既設管の改築推進は現在の管径より処理能力のアップを目的とした増径が出来るようなシステムです。
 施工実績もあるOK-PCR工法にご期待ください。

  • 平成18年
    OK-PCR改築推進
    破砕実験
  • 平成18年
    OK-PCR改築推進
    実証実験

☆ 推進経歴40年間の精神と感謝の気持ち ☆

 この40年間は小口径推進工法の技術開発に精進し、どんな推進工事も、
”Never give up”

 いつもあきらめず成し遂げることを念頭に技術の研鑽に取り組んできました。

 当社では日本推進技術協会に加入しており、東北地区担当事務所としてその役割を果たしております。また、優秀な技能・技術を有する建設技能者として建設マスターに7名の社員が登録されております。

 近年では下水道工事だけでなく、水道管、ガス管、通信ケーブル等の簡易推進工事に着目し最新の推進技術である非開削推進HDD工法をはじめ、極小径カーブ推進工法たけのこモールを導入したことで、順調に施工実績を伸ばし、現在では、延べ推進施工延長123.6kmの施工実績となっております。

 また、日本下水道管路管理業協会をはじめ管更生工法の各協会に入会し、今後ますます必要とされる下水道管路の維持管理と改築修繕に対応できるように必要な機器を取りそろえ下水道維持管理業務にも着手いたしました。

 私たちは、次なる推進工法の改築推進工法にも開発着手しており、今後ますます技術、技能の練磨に精進する所存でございます。

”今後とも推進工事の 多田建設(株) を宜しくお願い致します。”